光照射器の選択肢が豊富なこの時代、どのように光照射器を選択すべきか、判断に困るユーザーも増えてきているのではないでしょうか。今回は、光照射器選択のポイントになりうる要素についてご紹介するとともに、ウルトラデントの新製品であるVALO X（歯科重合用光照射器）の特徴についてご説明したいと思います。

光照射器の光は"ムラがないこと"が重要です。そのような光は、歯の中心にきちんと光を届けることができ、硬化不足の部分を残すことなく、照射必要部位（修復物全体）を確実に硬化させることができます。

世の中に出回っているほとんどの光量計は、光の"中心"しか測定できません」とウルトラデント研究開発担当副社長のニール・ジェソップは言います。「測定器は照射光のごく一部をサンプリングしているため、特定のスポットに光が集中している場合でも、光の密度や特定のスポットの光量を測定しているだけという事実に気づかないかもしれません。」

光照射にムラがあると、治療後の歯に不具合が生じることも。

照射光の一部に光が集中し、照射範囲全体を見た場合にムラが出てしまう光照射と比較して、より広い範囲にパワーを均等に配分することができれば、より一貫した質の高い硬化を行うことができます。VALO Xは、大口径（直径12.5mm）レンズと12枚の LEDチップにより、広い硬化面積とコリメートビーム（平行光線束）を特徴として製品化されています。

光照射器VALO Xは、加速度感知機能またはワンボタンで起動するようになっており、ユーザーはハンドピースを振るか、ボタンを押すだけで、硬化モードと診断サポートモードを簡単に切り替えることができます。

クオリティー

「ウルトラデントのVALO Xは、12枚のLEDチップから光を分散して照射するため、非常に簡単に硬化することができます。」ジェソップは言います。「市場にある光照射器では、歯の50％程度しかカバーできないことがあります。メーカーから主張する強力な光が当たる範囲はごく小さなスポットに限定されるにもかかわらず、残念なことに、多くの歯科医師が歯全体にその光が当たっていると誤解しているのです。」

高品質の光照射器を求めると、幅広い光重合歯科材料を確実に重合できるものを求めることになります。VALO Xは、広範囲の波長域（380~515nm）をカバーする8枚の硬化用LEDと白色光を提供する4枚のLEDで構成される12枚のLEDを搭載しており、幅広い光重合用歯科材料に対応するようになります。

選択する

VALO Xを臨床現場で使用する際、2種類の硬化モード(スタンダードパワーモード／エキストラパワーモード)、2種類の診断サポートモード(ブラックライトモード／ホワイトライトモード)の中からお好きなモードを選択可能です。また、VALO Xはキットに5種類のレンズ（硬化用レンズ2種／診断サポート用レンズ3種）が最初から含まれています。それらのレンズにより、VALO Xは高い汎用性を誇り、治療の質も格段に向上します。

VALO Xは、コード付き（写真）とコードレスを切り替えることができ、硬化深度、ビームコリメーション、熱管理の点で優れています。

もちろん、従来のVALOの良さはそのまま。航空宇宙グレードのアルミニウム構造は優れた耐久性を実現し、薄型でコンパクトなデザインは口腔内の治療部位への容易なアクセスが可能であるため、歯科医師のみならず患者へも快適さも提供します。また、VALO XはVALOシリーズ最軽量のため、さらに使いやすく進化しています。

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